2016年05月28日

除去水草、処理場満杯で頭悩ます 滋賀県、民間の知恵募る

 琵琶湖に繁茂するコカナダモなどの水草除去を進める滋賀県が、刈り取った水草の処理に頭を痛めている。現在は1カ所に集めて肥料にしているが、近年の刈り取り量の増加で、2〜3年後には処理場が満杯になってしまうためだ。県は水草の刈り取りや処理に関する企業や大学などの技術開発を資金支援する事業を打ち出し、民間発の知恵で打開策を見いだそうとしている。

■琵琶湖の水質改善で増加
 約1ヘクタールの広大な広場に、重機が入れるスペースを残して高さ1・2メートルほどの茶色い山が幾筋も築かれている。土のように見える山は、時間をかけて天日干しされた水草だ。県が漁業者らに委託して刈り取った水草は、県内9カ所の漁港などに陸揚げされた後、トラックで近江八幡市津田町にあるこの処理場に集められている。
 県が除去している水草は大きく分けて、オオバナミズキンバイなど特定外来生物に指定されている水草と、コカナダモやクロモなどその他の水草の2種類がある。特定外来生物は拡散を厳密に防ぐ必要があるため、原則として焼却処分しているが、その他は全量を処理場で肥料に変え、県民に無料配布している。
 肥料にしている水草の刈り取り量は2011年度までは3千トン前後で推移していたが、12年度に5千トンを突破。15年度は6297トンに達した。近年の琵琶湖の水質改善で湖水の透明度が増し、水草にとっては生育環境が良くなっていることが要因といい、本年度は8千トンを超える刈り取りを見込んでいる。
 水分が90%超という水草を肥料にするには、天日に干して水分を飛ばさなければならない。「無料配布できるようになるまでには少なくても2年以上はかかる。作業スペースの確保を考慮すると、2〜3年後には処理場が満杯になる」(県琵琶湖政策課)という。
 刈り取りや運搬など水草対策に必要な費用も増大している。15年度は2億7700万円を費やし、本年度は3億円を突破すると見込む。処理場を増やすことも検討したが、肥料化の過程ではどうしてもにおいが出る。住宅近接地での新設は難しく、山間につくるにしても運搬費用がかさんでしまう。
 「これまでにはない水草対策の考案」(同)に向けて県は、水草のより効率的な除去技術や、肥料化に変わる水草の有効利用、資源として流通させる仕組みなどのアイデアを民間から公募(6月24日まで)し、その技術開発や実証実験に必要な経費を、500万円を上限に半額補助する事業を打ち出した。想定するのは、水草を原料にしたバイオガス発電や肥料化の高速化技術などで「現時点で数グループから問い合わせがある」という。
 夏場に悪臭を放ち、漁船などの航行を妨げる水草への対処は、琵琶湖を抱える県が永続的に付き合い続けなければならない課題と言える。県は「民間の知恵で、課題を強みに変えられるような対策を確立したい」としている。

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Posted by jun at 2016年05月28日 10:34 in 外来生物問題

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