滋賀県近江八幡市にある人口約250人の集落、白王町が、西の湖に浮かぶ島状の水田「権座(ごんざ)」をシンボルに、外部を巻き込みながら農業と伝統的な水郷の景観を守ろうと奮闘している。
耕作に不便で敬遠されていた水郷の農地が地域の宝になり、保全に向けて動きだしたのは、2006年の重要文化的景観への選定がきっかけだった。
住民は農事組合法人を設立し、集落として持続的に農地を耕作する手段を確保。2009年からは酒造会社と協力して権座産の酒米で日本酒をつくり魅力を発信している。さらに、外部に「サポーター」を募り、イベントや農作業体験を通して魅力をアピールし、支援の輪を広げている。
「ロマンとそろばん」を合言葉に、農業による景観保全と地域活性化を目指す集落の取り組みは、日本ユネスコの「プロジェクト未来遺産」に選ばれるなど注目を集めている。