和歌山県すさみ町や串本町の国道42号沿いで、ヤシの仲間フェニックス(カナリーヤシ)の枯死が相次いでいる。原因は外来の大型甲虫「ヤシオオオサゾウムシ」の食害とみられている。
すさみ町周参見から串本町串本までの国道42号(約40キロ)沿いでは、民家なども合わせて約140本のフェニックスがある。このうち3割ほどが葉が変色したり、垂れさがったりしている。すさみ町見老津の休憩所や待避所近くでは葉が枯れ落ちた木が目立っている。
紀南河川国道事務所では約90本のフェニックスを管理。台風シーズン前には調査して倒木の恐れのある木を伐採しており、本年度に入って21日までに5本を伐採した。
県立自然博物館によると、被害木の周囲の木もすでに虫が寄生している可能性が高く、一見健康そうな木も続いて枯死してしまう恐れがある。寄生の判断は難しく、気付いた時には手遅れの場合が多い。被害木は伐採して焼却処理するしかないという。
県内でのフェニックスの被害は、2007〜08年、田辺市稲成町の阪和道南紀田辺インターチェンジやその周辺で初めて被害木が確認された。09年末から、同市の公園や墓地など周囲へ広がった。みなべ町でも確認され、白浜町でも多く見られるようになった。被害はさらに南下し、すさみ町の「日本童謡の園」でも多数が枯死して伐採された。2年前には和歌山市でゾウムシの成虫が確認された。
このゾウムシは本来、東南アジアやオセアニアの熱帯域に生息する。最大で体長4センチほどになる。日本では1975年ごろに沖縄県で初確認。その後、九州や西日本などで確認されるようになった。主にフェニックスを食害するが、他のヤシ類も食べる。幼虫が成長点などを食害することで枯死する。
Posted by jun at 2015年06月23日 08:52 in 外来生物問題