琵琶湖の南湖で昨年夏、大量の水草が発生し、悪臭による苦情が相次いだのを受け、滋賀県は2015年度から除去対策を強化する。根こそぎで刈り取る区域を従来の南湖中央部以外にも広げ、新たな刈り取り船を購入して機動力を高めることで、水質悪化による生態系への悪影響を抑える。
南湖の水草は毎年春から夏にかけて繁茂し、湖水の流れが滞ったり湖底の酸素濃度が低下したりして魚介類の成育を妨げ、漁船の航行にも支障をきたしている。県はこれまで湖岸での表層刈り取り(水深1・5メートル)や南湖中央部では根こそぎ除去を行い、ホンモロコが稚魚から成長して北湖へ移る経路を確保するための刈り取りを進めてきた。
昨年夏はコカナダモを中心に3年ぶりの大量繁茂となり、大津市の上水道の取水口周辺にも及んで水道水からカビ臭がするとの苦情も寄せられた。このため15年度からは「南湖集中水草対策事業」として、同市の大津港やなぎさ公園沿い、堅田や雄琴地区の湖岸などで表層刈り取りの場所を追加する。同市柳が崎の北東側、草津市北山田町の西側の沖合は夏までに根こそぎ除去し、湖岸への漂着を防ぐ。
水草の刈り取り事業費として15年度一般会計当初予算案に2億1千万円を計上した。県琵琶湖環境部は「これまでの対策を検証しながら、南湖の生態系の再生につなげたい」としている。