ブラックバスやブルーギルなどの外来魚に脅かされている琵琶湖の固有種に、新たな天敵が現れた。ナマズの一種、チャネルキャットフィッシュ(アメリカナマズ)だ。原産地の北米では食用に広く流通しているが、琵琶湖でも捕獲数がここ数年増えており、湖内で繁殖している可能性も。貪欲な食性から生態系に悪影響を及ぼすと懸念されており、滋賀県は本格的な駆除を検討している。
チャネルキャットフィッシュはカナダ南部からメキシコ北部の湖沼や河川に生息し、成魚は体長1メートルに達する。日本には昭和40年代に食用として持ち込まれ、霞ケ浦(茨城県)などで養殖されていたが、逃げ出したり放流されたりして各地で繁殖。これに伴い、背や胸の鋭いヒレで、漁業者がけがをしたり漁網が破られたりするなど、深刻な漁業被害が相次いでいる。
また、肉食で在来の生態系を大きく損ねることなどから、環境省は平成17年、外来生物法の「特定外来生物」に指定。飼育や放流などが禁じられた。
滋賀県水産試験場によると、県内では13年に琵琶湖で初めて1匹が見つかり、琵琶湖とそれに続く瀬田川での捕獲数は25年が18匹、26年41匹と年々増加している。稚魚も捕獲されたことから、担当者は「琵琶湖に持ち込まれた経緯は分からないが、湖内で繁殖が進んでいる恐れが十分にある」と指摘する。
琵琶湖ではこれまで、ブラックバス(オオクチバス)やブルーギルが固有種の生息を脅かす存在として知られ、県と漁業者が駆除に取り組んでいる。水中に電気を流して浮かび上がった魚のうち外来魚だけを取り除いたり、外来魚を対象にした釣り大会を開いたりした結果、18年に1914トンだったこれら2種の推定生息量は、25年には916トンまで減った。
しかし、チャネルキャットフィッシュについては習性などに不明な部分が多く、水産試験場は有効な駆除方法の調査に着手する。腐った魚も食べるという貪欲ぶりに着目し、エサでおびきよせる方法なども検討。「漁業者の継続的な協力が得られるような駆除方法のマニュアルを作りたい」としている。
Posted by jun at 2015年02月18日 15:29 in 外来生物問題