2015年01月05日

美しき琵琶湖の“光”に、淡水真珠復活へ 滋賀・近江八幡

 琵琶湖の淡水真珠が今年、本格的な復活へ動き出す。滋賀県近江八幡市の西の湖では地元漁協が取り組んできた母貝の養殖が順調に進み年内に新たな真珠の出荷が始まる見通しだ。琵琶湖の真珠養殖の「発祥の地」とされる草津市の内湖でも母貝から今年初めて真珠を取り出す。守山市でも養殖実験が進んでいる。一時は絶滅にひんした淡水真珠の復活は、琵琶湖の環境回復の象徴として期待を集めそうだ。

 琵琶湖の淡水真珠養殖は現在の草津市で1930年に始まったとされる。その後、西の湖などに拡大。母貝に核を入れてから出荷までに3年かけるため、層が厚く色に深みが生まれることが内外で高く評価され、生産量は70年から72年にかけて年6トンを超えた。しかし水草の大量繁茂や水環境の悪化などが原因で母貝であるイケチョウガイが生育不良になり生産量が激減。海外産の安い商品の流入もあり、近年は年50キロ以下で低迷し2013年は12キロにまで落ち込んだ。
 このため養殖関係者らは約20年前からイケチョウガイの品種改良に着手。琵琶湖の水質改善や水草の除去も進められたため、滋賀県真珠養殖漁業協同組合が2009年から本格的な養殖を再開した。順調な生育が確認されており、今年は万を持して出荷を始める予定だ。
 同組合は出荷に向け「琵琶パール」を商標登録。ブランド化にも手を打った。齋木勲組合長(74)は「身につける人が自慢できる商品にしたい。事業環境は整いつつある。これからの課題は後継者育成」と話す。
 草津市志那町の平湖と柳平湖でも真珠復活の取り組みが進む。地元住民でつくる「志那町真珠専門小委員会」と市が2012年から進める実験で、今年6月には柳平湖の養殖棚に沈めた母貝100個を開け、3年かけて育てた真珠を初めて取り出す。委員長の藤田繁一さん(68)は「真珠ができることが確かめられれば、フナなど在来魚の復活も期待できる。身近な湖の再生につなげたい」と意気込む。
 守山市の赤野井湾でも、市民団体「夢・びわ湖」が14年5月から真珠養殖の実験を始めた。琵琶湖初のアオコが発生するなど水質が悪い地域の一つとされてきたが、イケチョウガイの稚貝は順調に生育。12月には核入れ作業を行った。代表の辻ひとみさん(67)は「二枚貝には水質を浄化する機能がある。湖をきれいにして、さらに真珠も取れるのなら夢が膨らむ」と話す。

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Posted by jun at 2015年01月05日 16:29 in 魚&水棲生物

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