世界最古の湖とされるロシア・バイカル湖の生態系調査に、琵琶湖で長年調査・研究のノウハウを蓄積してきた滋賀県立琵琶湖博物館(同県草津市)が乗り出す。両湖とも10万年以上の歴史を持つ「古代湖」と位置づけられ、貴重な固有種が多数生息するという共通点があり、同博物館は「世界で最も深く、琵琶湖の46倍という広い湖面を持つバイカル湖の未解明部分を、独自調査で明らかにしていきたい」と意気込んでいる。
バイカル湖は、カジカやヨコエビの仲間など数千種以上の固有種が生息するとされ「生物進化の博物館」と呼ばれている。だが、湖は厳寒の過酷な環境下にあり、湖内に生息する生物同士がどのような関係にあるのかなど、分かっていない部分がきわめて多い。
一方、琵琶湖は約400万年の歴史を持ち、魚類や昆虫、プランクトンなど50種類以上の固有種が生息する。琵琶湖博物館は、湖をテーマとした博物館としては国内最大規模を誇り、平成8年から生態系などの調査を手がけている。蓄積したデータやノウハウも多く、バイカル湖の固有種を現地から取り寄せて生態調査に取り組むことにした。担当者は「2つの湖は全く環境が異なり、どんな研究ができるか未知数だが、何らかの形でこれまでの実績を生かせるはず」と自信をのぞかせる。
同博物館は昨年9月、現地のロシア科学アカデミー・バイカル博物館と相互協力協定を締結。生物や標本の提供を受けるだけではなく、研究者同士の交流を通じて、古代湖に関する知識を深めたい考えだ。
28年度に計画されているリニューアルでは、新コーナー「古代湖の世界」でカジカやヨコエビ、アザラシなどバイカル湖の固有種の展示が予定されており、今後の研究成果についても盛り込みたい考えだ。(江森梓)
Posted by jun at 2015年01月06日 12:52 in 魚&水棲生物