生態系に悪影響を及ぼす恐れのある特定外来生物「ナルトサワギク」が兵庫県の淡路島内で繁殖し、防除する活動が島内各地で進んでいる。定期的な駆除のほか、防除の講習会や実証実験が重ねられているが、繁殖を食い止めるまでには至っていない。現状をリポートする。(大月美佳)
ナルトサワギクは1976年に徳島県鳴門市で確認され、86年に淡路島で採集された。繁殖力が強く、南あわじ市や洲本市南部のダム付近や造成地ののり面などに急速に生息範囲を拡大。植生を単一化し、貴重な在来種を駆逐する恐れがあるため、2006年には特定外来生物に指定された。
対策として、県は09年度から、県発注の工事の特記仕様書にナルトサワギクを見つけた場合は駆除するように記す。
さらに各地でも防除活動が続く。淡路景観園芸学校(淡路市)は07年から、抜き取り焼却する駆除活動を始め、住民らに周知するポスターを作った。南あわじ市沼島でも、10年から沼島中学校が駆除活動を続け、今年は沼島小学校が加わった。
09年には淡路地域生物多様性保全協議会が発足し、淡路県民局と連携して防除講習会を毎年開く。しかし、同県民局は「啓発の役割は果たせたと思うが、拡大を防ぐのは難しい」と話す。
国立公園での被害も深刻だ。環境省は07年以降、シルバー人材センターなどに委託し、洲本市由良の生石公園や成ケ島で駆除している。
指導する環境省自然公園指導員の生嶋史朗さん(52)によると、成ケ島は月2回駆除し、根絶に近い状態に抑えているが、生石公園は繁殖地域が拡大し続けているという。
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効果的に駆除する実験も行われた。県立大学大学院緑環境景観マネジメント研究科(淡路市)は10年秋〜昨年秋、南あわじ市賀集牛内の耕作放棄地で、除草剤の濃度を変えたり、ブルーシートや竹チップで覆ったりして防除効果を検証した。
一定の効果はあったといい、同大学院の藤原道郎教授は「高温多湿になると、生存しにくい傾向はあるが、どれだけ時間と労力をかけ、駆除を徹底できるかが課題。地域ごとに駆除の拠点をつくり、定期的に除去する必要がある」と話している。
Posted by jun at 2014年02月14日 14:36 in 外来生物問題