全国から作品が集まった環境写真コンテストで、京都府亀岡市河原林町の犬持光男さん(65)の作品が260点の中で銀賞に選ばれた。自宅近くにある、オニバスの府内唯一の自生地、平の沢池(馬路町)でオニバスなどをえさとしている特定外来生物ヌートリアをとらえた。「オニバスは貴重だが、毛皮用に持ち込まれたヌートリアを駆除するのは人間の都合。その罪深さを伝えたかった」と話している。
コンテストは昭和シェル石油が主催し、「わたしのまちの○と×」と題した2枚一組の形式で募った。残したい風景を○、改善したい風景を×とし、一言を加える。犬持さんの「オニバス危うし」は水面に色鮮やかな葉を広げるオニバスを○、水面に顔を出して悠然と泳ぐヌートリアを×とし、「美しい風景を守るためにも、人間の欲望を抑えないといつかしっぺ返しがくる」とコメントを添えた。
犬持さんは「亀岡植物誌研究会」の会員でもあり、7月に植物撮影の際、水面を泳ぐヌートリアを岸近くで見つけ、シャッターを切った。以前から、同池でヌートリアが葉や水中の茎をかじる様子を見かけていたという。
地元の「オニバスを守る会」によると、ヌートリアは5年ほど前から現れ始めた。近くの田畑で稲や野菜も食べるという。オニバスもかじられるが、「オニバスの生育には気象条件が大きいので、食べられて減少するほどではない。だが個体数が増えれば分からない」とみる。
犬持さんは「写真は環境の変化を記録として残す意味もある。きれいな風景を撮るだけでなく、今後もメッセージを込めた写真を撮りたい」と話す。