多摩川に遺棄された外来魚などを一時的に保管する水槽「おさかなポスト」(川崎市多摩区)で、カメの飼育ができなくなっている。動物愛護法が改正され、自治体への届け出が義務付けられたためだ。ポストの創設者で、川崎河川漁業協同組合総代の山崎充哲さん(54)は「ポストは生態系を保全することの大切さを知ってもらうための場所。カメを飼育することを認めてほしい」と話し、同市に許可を求めている。
改正動物愛護法は9月1日に施行。飼育施設を持ち、一定数以上の動物を展示や訓練などで扱う場合、非営利であっても「第二種動物取扱業」として自治体への届け出が必要になった。
カメの場合は50匹以上が対象。これまで、ポストでは日中、外来魚のほかミシシッピアカミミガメなど150匹以上のカメを自由に見ることができた。法改正を受け、ポストとは別の場所にあるNPO法人「おさかなポストの会」の管理事務所などに移し、飼育されている。
ポストは、多摩川沿いの稲田公園内にある水槽「さかなの家」の一部を利用。「家」の設置目的は、多摩川に生息するアユやウグイの稚魚を飼育・展示することで、市が設置し、同漁協に管理を委託している。
しかし、東日本大震災を機に、持ち込まれるカメが急増したため、市は「本来の趣旨に戻してほしい」と同漁協に要請。今年4月から受け入れを中止している。市は「第二種取扱業にする必要はない」という見解を取っており、先月末までにカメをほかの場所に移すよう求めた。
山崎さんによると、「カメを飼えなくなったのでポストに預けたい」という相談は、毎月20件ほどあるという。ポストは、外来魚などを一時的に預かり、新たな飼い主が見つかるまでの“避難所”としての役割を果たしており、飼育継続に向け、山崎さんは市と話し合いを続けている。
もっとも、山崎さんが強調しているのは「飼い主が責任を持って最後まで飼うことが一番大事」ということ。その上で、「多摩川の生態系や資源を守る活動を多くの人に知ってもらうためにも、誰もがいつでも見学できる場所として、稲田公園で飼育させてほしい」と話している。
飼えなくなった場合の相談や、「里親」の申し込みは、同法人電話090(3209)1390。
Posted by jun at 2013年11月24日 21:47 in 外来生物問題