2013年07月04日

アライグマ被害拡大 53市町村で捕獲、さいたまは207頭/12年度捕獲数統計

 特定外来生物に指定され、駆除対象となる野生のアライグマの生息域が、県内全域に広がっていることが県がまとめた2012年度市町村別捕獲数統計で分かった。捕獲数は増加傾向にあり、比企郡市や秩父地域が中心だった捕獲市町村数は06年度の23から12年度は53市町村に急増。市町村別でみると、小川町の230頭、秩父市の209頭に続き、都市部のさいたま市でも207頭が捕獲された。

 北米原産のアライグマは成獣で体長60センチほど。体毛は灰白色で目の周囲にはっきりした黒いマスク模様がある。飼っていたペットを育てきれずに手放し、野生化したのが増殖の要因とされ、農作物被害や生態系への影響が全国的に問題になっている。

 県は07年に「アライグマ防除実施計画」を策定。市町村と連携して対策に取り組んでいるが、増加を食いとどめるまでには至っていない。農業支援課によると、農作物被害は果樹と野菜がほとんどで、県内の被害総額は10年度が1458万円、11年度は2560万円に及ぶ。

 捕獲は住民からの被害通報を受け、市町村が金網製のわなを仕掛け捕まえている。防除計画策定当時は関越自動車道以北の地域に被害が集中していたが、被害エリアは年々、拡大。12年度は過去最高の2839頭が捕まった。

 地域別にみると、比企郡市や坂戸、毛呂山地域が最多の計1244頭。次いで飯能や日高、川越などの西部地域が計422頭。熊谷や深谷、寄居などの北部地域は計358頭。秩父地域は計309頭。南部では207頭のさいたま市のほか、上尾市で48頭、桶川市で42頭、川口市で27頭が捕獲された。春日部や久喜、蓮田などの東部地域でも計91頭が捕まり、生息域は県南東部にも広がっている。

 小川町産業観光課によると「主に農作物被害の通報を受けて捕獲している。アライグマは雑食でこの時期はスイカなどが荒らされる。捕獲数は繁殖期の4〜6月にかけて増えるが、今年は昨年に比べ減っている」という。

 一方、都市部のアライグマの発見のされ方は北西部と異なるようだ。さいたま市環境総務課によると、「戸建ての民家の天井裏に侵入しているという市民通報が圧倒的に多い」といい、岩槻、緑、見沼、西区など市内でも農地の広がる地域から主に通報が寄せられるという。

 他に県内で問題になっている特定外来生物は北米原産のカミツキガメ。数年前までペット用として大量流通していた個体が手放され、野生化した。甲長約50センチ、体重約35キロまで成長し、かまれた場合、大けがの恐れがある。

 県みどり自然課によると、県内での捕獲数は06年度から11年度まで毎年11〜20匹で推移し、12年度は4匹に減少した。しかし本年度に入って2か月半余りで、既にさいたまや越谷、春日部、行田市などで計8匹が捕獲されている。

+Yahoo!ニュース-埼玉-埼玉新聞

Posted by jun at 2013年07月04日 16:35 in 外来生物問題

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