琵琶湖のアユが昨秋以降に激減している問題で、滋賀県は12日、琵琶湖での水温差が大きく、アユが産卵のために川をさかのぼれなかったことなどが原因ではないかとの分析結果を明らかにした。餌不足による成長不良なども一因とみており、引き続き原因を調べるという。県議会の環境・農水常任委員会で県水産課が明らかにした。
同課によると、昨年11月時点で確認できたアユの産卵数は7・1億粒で、平年値の6%だった。今年2月に観測されたアユの魚群数も平年値の38%にとどまっている。県が昨年のアユの成育状況を調べたところ、餌のミジンコ類が平年より少なく、アユの体長や体重も平均値を下回った。
アユは琵琶湖の水温が下がって河口との水温差がなくなると川に上って産卵する習性があるという。例年、琵琶湖で産卵を始める9月には、アユが生息する水深10〜20メートルと河口付近の水温はともに約25度でほとんど差はない。
しかし、昨年9月の河口付近の平均水温は28・5度で、アユの生息エリアより6度も高かった。夏の高温が理由とみられる。
水産課は「水温の影響でアユがスムーズに川へ移動できなかったのでは」と推測。「体力不足もあり、河口付近で待機している間に外来魚やカワウに食べられたのが激減の原因の一つでは」とみている。県は今年の漁獲量を過去3年(555〜683トン)より少ない約300トンと試算している。