2013年02月13日

東日本大震災:中禅寺湖のヒメマス、セシウム蓄積を調査 来月中に結果、漁協も関心 全国唯一、水産庁プロジェクト/栃木

 4月にヒメマス釣りが解禁される日光市の中禅寺湖で、マス類にどのような経路で放射性物質が蓄積するかの調査が進んでいる。水産庁のプロジェクトの一環で、湖での調査は全国で唯一。ヒメマスは中禅寺湖の代名詞であるだけに地元漁協も結果を注意深く見守っている。結果は3月中に出る予定で、関係者は東京電力福島第1原発事故の被害にあえぐ福島県にも「結果を還元し、復興に役立てられれば」と期待している。【浅見茂晴】

 4月のヒメマス釣りのシーズンは原発事故以降3度目だ。ヒメマスからは昨シーズン、基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出され、1カ月スタートを遅らせたうえ、持ち帰りを禁止したキャッチアンドリリースでの解禁となった。このため、釣り客は約5400人と、原発事故前の約3分の1に落ち込んだ。
 一方、中禅寺湖に流れ込む上流の湯川やそれに続く湯ノ湖のヒメマスなどは基準値を下回り、例年通り解禁されたことから、中禅寺湖で高まる放射性セシウムの移動経路の調査が急務とされてきた。
 調査は水産庁のプロジェクト「高濃度に放射性セシウムで汚染された魚類の汚染源・汚染経路の解明のための緊急調査研究」の一環。海洋と違って、放射性物質が拡散されにくい内水面を調査することが目的で、全国で唯一、中禅寺湖で進められている。
 担当しているのは、湖畔の水産総合研究センター増養殖研究所の内水面研究部。資源増殖グループの山本祥一郎研究員らが中心となっている。放射性物質の影響を受けていないヒメマスとホンマス(サクラマス)の2種類を昨年ふ化させ、11月、湖に設けた網いけすに放流。定期的に採取し、湖水とプランクトンなどのえさに付着した放射性物質がどの程度、魚の体内に取り込まれ、蓄積されるかを調べている。
 また、湖水を研究所内に引き込み、プランクトンなどをこした湖水だけで稚魚を育て、どの程度の放射性物質が蓄積されるかを調べ、比較している。成果は年度内にまとめる。
 内田和男・内水面研究部長は「まず放射性セシウムの蓄積・移動を把握することで、将来予測が立てられ、対策につなげられるようにしたい」と話している。2月8日朝刊

+Yahoo!ニュース-栃木-毎日新聞

Posted by jun at 2013年02月13日 13:29 in 更新情報, 自然環境関連, 内水面行政関連

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