2012年12月26日

やごろうどん:ワイド 世界自然遺産へ前進/鹿児島

 「太平洋の潮の音は わが同胞の血の叫び 平和と自由を慕いつつ 起(た)てる民族20万 烈々祈る大悲願」。毎年、奄美でクリスマスが近づくと古めかしい歌詞の歌が聞こえてくる。

 奄美群島は59年前の12月25日、戦後8年間の米軍統治下から日本に復帰した。復帰運動時に、運動の士気を高めるため歌われた「日本復帰の歌」だ。
 今年も25日の「日本復帰記念の日の集い」で、児童生徒を含めた参加者が歌う。群島民が一つになって平和的に進められた歴史的な復帰運動を誇りとして。
 その奄美の誇りがまた増えそうだ。03年に国の「世界自然遺産候補地に関する検討会」で奄美・琉球諸島が候補地として選定されて9年目の今年、国が自然遺産への早期登録の方針を表明。10月に来島した当時の副環境相が「自然遺産としての価値は十分にある」と、後押し。奄美群島の世界自然遺産登録が大きく前進した。
 登録に向けた環境整備も進んだ。アマミノクロウサギを捕食するといわれ、環境省が05年から防除事業を進めている外来種マングースは、駆除数が09年度から500匹以下、今年度は9月末までで57匹と激減、「生息密度は低下している」と分析されている。
 奄美のシンボルのアマミノクロウサギは、同省の調べで、「生息域が広がり、フン調査などから奄美大島や徳之島北部で増加傾向」という。自然遺産候補地の選定時に指摘された希少生物の保護体制の不十分さは、解消されつつある。
 登録に向けた機運も高まり、年明け早々にも、奄美群島の国立公園指定、世界自然遺産登録の前段となる暫定リストが政府から世界遺産委員会事務局(ユネスコ)へ提出される予定だ。そして奄美群島は日本復帰60周年を迎える。【神田和明】12月25日朝刊

+Yahoo!ニュース-鹿児島-毎日新聞

Posted by jun at 2012年12月26日 14:32 in 外来生物問題, 自然環境関連

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