2012年09月19日

特定外来生物:上高地にオオハンゴンソウ 生態系に影響も 効果的な除去法検討へ/長野

 松本市の上高地で今夏、環境省上高地自然保護官事務所などが本格的な外来植物の調査を初めて実施した。高い繁殖力で生態系への影響が懸念され、環境省が「特定外来生物」に指定するオオハンゴンソウが上高地で初めて見つかった。同事務所は外来植物について「今は深刻な状態には至っていないが、10年後には手がつけられなくなる恐れがある」と、効果的な除去方法を検討する。【古川修司】

 調査は、上高地自然保護官事務所と信州大農学部の渡辺修准教授、パークボランティアが6月10日〜7月30日、上高地入り口の釜トンネル北側から横尾までの約15キロの範囲で車道・遊歩道沿いを中心に実施。更に8月末まで追加調査を重ねた。
 GPS(全地球測位システム)機能を搭載したデジタルカメラで外来植物を撮影し、位置情報を含む画像データで整理する手法を渡辺准教授が発案した。結果、海外原産の帰化植物が48種類▽国内他地域から入った4種類−−を確認し、分布状況も分かった。人や車に種などが付着し、持ち込まれたらしい。
 同事務所によると、北米原産でキク科のオオハンゴンソウは、釜トンネル北側と大正池の間の斜面1カ所に約15平方メートル群生。近くの乗鞍高原などにも大群生地がある。他に環境省が「要注意外来生物」に挙げるイタチハギ、コカナダモ、オオアワダチソウなど16種類も発見。うちエゾノギシギシは多くの地点で確認され、根絶は困難とみられる。
 事務所は、周辺環境への影響▽効果の大きさ▽他の植物との判別のしやすさ−−などから除去の優先順位をA〜Cにランクづけし、調査で得られた位置情報を基に取り除く方針。3年後をめどに再調査して、効果や変化を検証する。
 渡辺准教授は「根絶は無理でも、監視や一定の管理に成功すれば、他の国立公園での対策のモデルケースになる」と期待する。
 村上靖典・上高地自然保護官は「閉鎖的な環境のお陰で、他の地域に比べると外来植物の侵入は少ない。ただ放置しておけば、手遅れになる可能性がある。日本を代表する山岳国立公園として、高いレベルの自然管理が必要だ。早期発見と早期除去の徹底が求められる」と説明した。9月14日朝刊

+Yahoo!ニュース-長野-毎日新聞

Posted by jun at 2012年09月19日 15:30 in 外来生物問題

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