2012年08月15日

奥日光・湯ノ湖:今夏、透明度が低下 「ヒメマス釣れない」 融雪量や降水量多く、植物プランクト

 奥日光・湯ノ湖で今夏、透明度が例年より低下している。春から夏にかけて融雪量や降水量が多く、地上の養分が流れ込んで植物プランクトンが大量発生したのが原因とみられる。観光シーズン真っ盛りなのにと地元の表情は曇りがち。関係は不明だが、「今年はヒメマスが釣れない」との声もあり、気をもんでいる。【浅見茂晴】

 湯ノ湖は日光国立公園にあり、面積0・35平方キロ。水深は最も深いところで14・6メートル、平均8メートル。天然の温泉水やわき水が流入して全国有数の自然景観を形成し、戦場ケ原などとともに05年、ラムサール条約登録湿地となった。
 県環境保全課の測定によると、例年、暖かくなるにつれて、植物プランクトンが発生し、夏は透明度が低下して2・5メートル前後になるが、今年は4月に3・7メートル、5月に2・6メートル、6月には1・5メートルまで低下した。
 宇都宮地方気象台によると、4〜7月の降雨量は、近くの中禅寺湖畔(日光市中宮祠)で昨年(923・5ミリ)の1・4倍に当たる1317・5ミリを記録した。
 県などによると、この影響で周辺の土砂とともに流れ込んだ窒素やリンなどが植物プランクトンの栄養になり、大量発生したらしい。
 透明度低下は毎夏のことだが、全国内水面漁業協同組合連合会日光支所によると「今年は強い」という。また、釣り客から「今年に限って釣れない」との声が寄せられている。漁協では「原因が分からない」と首をひねるばかり。4日の釣り大会でも、ヒメマスの釣果は2匹しかエントリーがなく、23・5センチと小ぶりだった。
 過去には04年6月、台風による大雨の後、淡水赤潮の原因となるプランクトンの一種、ホシガタケイソウが大量に発生、茶褐色に濁ったことがあった。今回は化学的酸素要求量などの指標から、水質悪化ではないという。同湖で問題となっている外来沈水植物のコカナダモの発生も抑えている。
 独立行政法人水産総合研究センター・増養殖研究所の内田和男・内水面研究部長は「植物プランクトンが増えて日光が湖底まで届かなくなり、コカナダモの発生が少なくなっている面もある」と話している。8月12日朝刊

+Yahoo!ニュース-栃木-毎日新聞

Posted by jun at 2012年08月15日 11:28 in 外来生物問題, 魚&水棲生物, 自然環境関連

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