2011年12月28日

水中ロボット 琵琶湖を見守る銀の“ザリガニ”

 【水ひと模様】琵琶湖畔に冷たい風が吹きすさぶ中、立命館大学びわこ・くさつキャンパス(滋賀県草津市)の屋外実験プールで、水中ロボット「湖虎」(ここ)がゆっくりとその体を沈めた。

 水中で両腕を広げながらゆっくりと進む姿をプールの底から見上げるとまるで大きなザリガニのようにも見えた。

 水中ロボットは同大理工学部ロボティクス学科の川村貞夫教授(55)らが琵琶湖の環境調査を目的に平成20年に開発。徐々に改良を行ってきた。

 本体は全長70センチ、直径20センチの円筒形で重さ55キロ。アルミ製の本体に18の関節と両腕を持ち、器用に物をつかんだり動かすことができる。水中で作業を行えるロボットとしては小型の部類で、一人で操縦できるのが特徴だ。

 実験には県や企業、他大学の賛同も得て、これまでに琵琶湖の湖底調査や清掃実験を行ってきた。移動には地元の観光船会社も協力する。

 「環境保全をテーマに人の役に立つロボットを作りたかった。湖底には古代の遺跡や土器などの資料が眠っていて、その調査をしたい。将来的には改良型で近海の調査の可能性もある」と川村教授。

 実験を行っているプール「ナノびわ」は実際の琵琶湖の環境を10億分の1サイズで再現しようとしたもの。

 操縦を担当している修士2回生の斎藤崇之さん(25)は「操縦は闇の中でライト一つで歩いているようなもの」と話す。実際にはロボットに取り付けられたカメラが撮影する映像と目視がたよりだ。視界の悪い水中では困難も多く、琵琶湖では、障害物にひっかかって抜け出せなくなったこともあるという。

 今回の水中実験では、直感的に制御できるようにコントローラーの改良を行い、よりダイナミックな動きを実現した。

 水中ロボットの可能性は未知数だ。東日本大震災では沈んだガレキの調査や不明者捜索で成果を上げた。

 われわれの暮らしに欠かせない水。その環境を守る水中ロボットの活躍が楽しみだ。

+Yahoo!ニュース-社会-産経新聞

Posted by jun at 2011年12月28日 16:03 in その他のニュース

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