川や湖の水から生息する魚の種類を推定する方法を、総合地球環境学研究所(京都市北区)の源利文研究員や龍谷大理工学部(大津市)の山中裕樹実験助手のグループが開発した。水に含まれている魚由来の遺伝子DNAを調べる手法で、希少種や外来種の探索にも効果を発揮しそうだ。
■DNA解析、由良川で実証
水域にどんな魚がすんでいるのかを調べるためには、網などで実際に魚を捕まえ種類を特定しているが、多大な労力と時間、専門知識が必要だった。
グループは、魚のふんやはがれたうろこなどに魚のDNAが含まれていることに着目した。川や湖から水2リットルをすくい、抽出したDNAの特定の断片を増幅し、魚のDNAのデータベースと照合することで、水域に生息するさまざまな種類の魚を「一網打尽」にする。
京都府北部の由良川の3地点で水を採取して調べた。ウグイやヌマムツ、カワムツ、ナマズなどのDNAを検出、各地点での生息状況と一致することを確認した。
DNAは分解が早いため、遠くに生息する魚のDNAの影響は少なく、水の採取地点付近の生息状況を反映するという。源研究員は「魚の種類だけでなく、量(種の総重量)の推定にも使える可能性があり、水域の生態系を把握する豊富なデータを得られる」と話している。