秋田県仙北市の田沢湖固有種で絶滅したとみられていた淡水魚「クニマス」が先月、約70年ぶりに富士河口湖町の西湖で確認されたのを受け、クニマス保護を検討してきた山梨県と町、地元の西湖漁協(三浦保明組合長)が25日、県庁で会議を開き、生態調査のため、湖岸に打ち上げられた黒っぽい魚の死骸を採取し、ストックすることで一致した。
会議は非公開。県花き農水産課によると、26日から毎日、クニマスが生息しているとみられる湖岸地区で採取し、10日間を一区切りに湖岸全体での見回りを行う。
生きたクニマスの捕獲は学術調査なら認められるが、2〜3月ごろが産卵期とされるクニマスの産卵行動に影響を与える可能性もあり、今回見送られた。
採取は産卵期が終わる今春まで実施する。今回の調査は、産卵後に死んだクニマスが湖岸に打ち上げられたり、湖面に浮かび上がったりするのを待つため、生態調査前の予備調査と位置付けられる。同課は「死骸でも解剖などすればクニマスの生態は分かる」と話している。県はストックが相当数になれば、今回のクニマスの生息確認の調査を行った京都大の中坊徹次教授に鑑定依頼することも検討している。
一方、この日の会議では、3月中旬のヒメマス解禁日から、クニマスが生息するとみられる湖岸地区に禁漁区を設ける「禁漁区構想」は議論されなかった。【福沢光一】1月26日朝刊