2011年01月05日

ビワマス 南湖、60年ぶり遡上確認 

 琵琶湖固有種ビワマスのメスが昨秋、南湖から大宮川(大津市)に遡上(そじょう)していたことがわかった。市民グループが放流した稚魚が成長して帰ってきたとみられる。南湖でのビワマス遡上は戦後間もなくが最後だったとの証言があり、専門家は「約60年ぶりに遡上を復活させた意義は大きい」と評価している。

 滋賀県や、大宮川で稚魚を放流する市民グループ「びわますを琵琶湖のシンボルに育てる会」によると、11月21日、大宮川の河口から約900メートル上流の地点で、川の中にあったビワマスの死骸を近くの住民が見つけた。住民が撮影した写真をもとに県水産課がビワマスのメスと確認した。
 動物に食べられるなどして頭部はなくなっていたが、体長は推定50センチ。脂ビレが切り取られていた。南湖で放流しているのは2006年から続ける同会のみで、07年と09年は稚魚の脂ビレを切除していたことから、同会が放流した稚魚が成長したとみられる。
 サケ科のビワマスは、生まれ育った川へ戻って遡上する母川回帰の習性がある。20度以下の低水温を好むため、水深が深く水温が低い北湖で育ち、産卵期を迎えて大宮川に戻ったと考えられる。大津漁協によると、大宮川の河口近くで一昨年、成魚3尾が網にかかっていた。
 ビワマスの生態に詳しい県水産試験場の藤岡康弘場長は、南湖で遡上があった時期でも数は限られていたと指摘したうえで、「新たに稚魚を放流すれば、南湖でも大きく成長して戻ってくることが証明された」と、遡上復活の意義を強調する。
 同会は4年前から、大宮川が流れる日吉大社などで地元住民と毎春、体長5センチの3千尾を放流してきた。高橋潔会長は「遡上の発見が、産卵ができるような川の環境改善につながってほしい」と話している。

Yahoo!ニュース-滋賀-京都新聞

Posted by jun at 2011年01月05日 13:20 in 魚&水棲生物, 自然環境関連

mark-aa.jpg