2010年12月28日

カワウ 合同駆除に向け調査 滋賀が周辺府県と

 琵琶湖の竹生(ちくぶ)島で異常繁殖したカワウによる被害に悩む滋賀県は、来年度から周辺府県と合同で駆除に向けた生息調査に乗り出す。今月発足した関西広域連合の利点を生かした事業の第1弾をめざす。県は「単独の対策では限界がある。巣立ち先の他府県でも同時に駆除すれば琵琶湖に戻る個体も減る」と連携効果に期待する。

 合同調査は27日に大阪市内である広域連合の担当者会議で提案する。竹生島でカワウが営巣する5月と巣立ちの9月の実施を想定。京都府の桂川や宇治川、同連合に加わる徳島県の吉野川などアユ食害やフンによる樹木枯死が見られる地域で生息数や分布調査のほか、足輪をつける追跡調査も検討中だ。

 ◇樹木の7割立ち枯れ

 カワウによる被害が問題化したのは90年代。豊富なアユがいる琵琶湖に浮かぶ人家の少ない竹生島は格好の繁殖地で、ピークの04年には4万羽を超え、国内最大の営巣地となった。島の樹木は巣作りで枝が折られるなどし、7割近くが立ち枯れている。滋賀県は今年、過去最多の2万5170羽を駆除したが、秋には2万7000羽を確認。「カワウに県境はなく、新たな侵入を防ぐ手だてはない」とお手上げの状態だ。

 環境省によると、行政による野生生物の広域調査は西中国山地で広島、山口、島根の3県がツキノワグマの生息数をまとめているが、カワウの前例はない。同省鳥獣保護業務室は「カワウの詳しい生態はつかめておらず、広域対策の効果に期待したい」と話している。【安部拓輝】

 ◇ことば カワウ

 ペリカン目ウ科の水鳥で体長80〜90センチ。水辺の林にねぐらをつくり水に潜って魚を捕食する。70年代後半に個体数が激減したが徐々に増え始め、90年代から各地でアユなどの漁業被害が生じている。

Yahoo!ニュース-社会-毎日新聞

Posted by jun at 2010年12月28日 17:17 in 魚&水棲生物, 自然環境関連, 内水面行政関連

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