琵琶湖の植物プランクトンの種類が過去30年間で半減したことが、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターのまとめで6日までに分かった。緑藻類が激減する一方で藍藻類が増え、種類の分布自体が変化したことも確認された。同センターは「プランクトンの種類が偏ると、食物連鎖のバランスが崩れる」として、琵琶湖の生態系への影響を懸念している。
1978年から琵琶湖・北湖の今津沖中央地点(高島市沖)で行っている月2回の表層水の調査結果を分析した。季節変動はあるが、年ごとの最多種類数を見ると、1ミリリットル中に34種を確認した80年をピークに減少を続け、92年には初めて20種を下回った。20種以上は98年が最後で、2000年以降は15種前後で推移している。
年間を通じた種類分布では、琵琶湖固有種「ビワクンショウモ」など、30年前は全体の46%を占めた緑藻類が40%に減少。同じく固有種「アウラコセイラ・ニッポニカ」を含む珪(けい)藻類も減った。一方で、藍藻類が14%と5ポイント増えた。藍藻類は「アファノティーケ」のように細胞が大きなゼラチン質で覆われ、ミジンコなどの動物プランクトンが食べにくいという。
琵琶湖では調査を始めた翌1979年、リン流入を抑制する県条例が制定された。植物の成長を促す性質を持つリンの削減が、植物プランクトンの種類数半減の一因と考えられるという。地球温暖化に伴う水温上昇や外来魚増加、湖底の酸素減少も、琵琶湖に適応できる種を限定している可能性がある。
植物プランクトンは動物プランクトンや魚、貝のえさとなって琵琶湖の生態系を支える一方、湖の透明度を下げる要因となり、異常発生すればアオコや赤潮の原因ともなる。調査を手掛ける同センターの一瀬諭主任専門員は「植物プランクトンの望ましいバランスを探る必要がある」と指摘している。