2010年11月27日

琵琶湖の水位 年内に観測5万日へ

 国土交通省琵琶湖河川事務所が毎日実施している琵琶湖の水位観測が、1カ月後の12月27日に5万日の節目を迎える。136年以上にわたって観測を休んだ日はなく、観測データは洪水や渇水の警戒、治水計画の策定などに幅広く役立っている。近年は環境保全を考える上でも水位の観測データが注目を集めている。

 水位観測は1874(明治7)年2月4日にオランダ人技師エッセルの指導で、大津市瀬田の唐橋近くに鳥居川水位観測所が誕生してから始まった。琵琶湖から水が流れ出す唯一の河川である瀬田川に目視の量水標を設置して観測に乗りだした。1900年からは自記水位計が稼働した。
 92年には瀬田川洗堰操作規則を制定し、観測水位を大津や彦根など計5カ所の平均水位に変更した。2003年には人による目視観測が終了した。
 水位の変動は激しい。観測初日はプラス59センチだったが、1896(明治29)年9月には豪雨の影響で観測開始以来最高の376センチを記録し、琵琶湖周辺の1万4800ヘクタールが浸水した。この記録が瀬田川の川底掘削や水量を調節するための南郷洗堰建設につながった。94年には異常渇水で水位がマイナス123センチまで低下している。
 水位の観測が治水、利水に大きく貢献している一方、洗堰での水位操作が洪水時の全閉解消を願う滋賀県と下流の自治体との対立を生んだ側面もある。
 近年は洪水の危険が高まる夏場に水位を低く設定することが在来魚の産卵を阻害し、水草の異常繁茂の要因にもなっているとの研究報告も出ている。観測水位は生態系保全に向けた議論の中でも重要な役割を担っている。

Yahoo!ニュース-滋賀-京都新聞

Posted by jun at 2010年11月27日 15:31 in 自然環境関連, 内水面行政関連

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