2010年04月14日

国宝や重文に傷 寺は対応苦慮 文化財のアライグマ被害 深刻

 全国的に特定外来生物のアライグマによる文化財の被害が目立つなかで、宇治市でも国宝の平等院鳳凰堂や万福寺の重要文化財などの外側の柱で傷が見つかった。各寺院はわなを仕掛けるなど、対策に追われている。

 傷が確認されたのは平等院は鳳凰堂のほか重文の観音堂、万福寺の三門や威徳殿、三室戸寺の本堂(府指定文化財)など。昨年3月に関西野生生物研究所(京都市東山区)の調査で分かった。柱にアライグマの特徴である長さ10センチ前後、深さ1〜2ミリの5本指の傷跡が多数残っており、柱を登り、建物の屋根裏に出入りしていたとみられるという。
 文化庁によると、アライグマの傷跡は修復方法がなく、捕獲以外の対策はないという。平等院は昨年8月、鳳凰堂の軒のすき間10カ所を金網でふさいだ。その後、境内の別の建物の屋根裏にすみついたらしく、天井が抜けるなどの被害が続き、わなを設置した。万福寺には8匹いるとみられ、昨夏から2月までに5匹を捕獲した。いずれの寺院も「できれば殺生はしたくない」としているが、文化財被害を防ぐために苦肉の策でわなを仕掛けているという。
 平等院の神居文彰住職(47)は「人間の無責任さが作った問題だが、これからも被害が出る前に対応したい」と話す。
 関西野生生物研究所の川道美枝子代表は「宇治北部の山に近い社寺で最近、被害が多いようだ。病気など人に対する害も心配され、地域全体で捕獲に取り組む必要がある」と指摘している。

+Yahoo!ニュース-京都-京都新聞

Posted by jun at 2010年04月14日 14:17 in 外来生物問題

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