琵琶湖岸に植生する植物約470種のうち、外来種が約3割を占めていることが、滋賀県琵琶湖環境科学研究センター(大津市)の調査で分かった。外来種の4分の1は在来種の生息を脅かす環境省の指定種だった。外来種は近年、急速に繁殖を拡大しており、同センターは「在来種絶滅につながる大きな要因」と警戒している。
調査は湖岸約220キロのうち代表的な植物群落約600地点を2007年から調べ、水草を除く植物の種類を確認した。約470種のうち、外来種が約140種で約29%を占めた。在来種のうち、約70種は絶滅の恐れがあるなどとして県レッドデータブックに掲載されている。
外来種の中で、在来種を駆逐する強力な繁殖力を持つとして、環境省が「侵略的外来種」と位置付ける特定外来生物は、ナガエツルノゲイトウやミズヒマワリなど7種、要注意外来生物はチクゴスズメノヒエなど28種もあった。
南米原産のナガエツルノゲイトウは、彦根市・神上沼で3年間で面積を約46倍に拡大。08年に大津市の湖岸でも確認され、繁殖地域を広げている。同じく南米原産のミズヒマワリも07年に初めて草津市で見つかった。約20年前の植生調査で2地点で生息が確認されたチクゴスズメノヒエは、今回は36地点に増加していた。
県内の在来種は生息が危ぶまれている。05年版県レッドデータブックには、5年前より87種も多い620種が記載されている。調査を担当した金子有子専門研究員は「在来種の危機は沿岸帯の開発だけでなく、生息環境を奪う外来種の繁殖の影響も大きい」と指摘している。