◇豊かな自然、受け継ぐ町作り
輪之内町は、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧(きぐ)種に指定されているカワバタモロコの保護条例案を7日開会の町議会に提出する。全国的にも貴重な希少種を町民の手で守ることで「豊かな自然と輪中文化を受け継ぐ町」を目指すという
条例案は7条からなり、第1条では「カワバタモロコの保護を図ることにより、自然環境の保全と人と自然にやさしいまちづくりを推進する」と、目的をうたっている。2条からは町や町民の責務、捕獲の禁止、違反した場合の罰則などが盛り込まれている。可決されれば、来年4月1日から施行される。
カワバタモロコはコイ科の淡水魚。体長3〜6センチ。河川や用水路の改修、外来魚の捕食などで、全国的に生息数が減少している。愛知県豊田市や西尾市は市の天然記念物として保護している。
同町は町全体が輪中で、町内には網の目のように水路が張り巡らされ、流れの緩やかな水路を好むカワバタモロコやメダカ、ダルマガエルなどの格好の生息環境となっている。東海農政局などの調査では、同町の広範囲でカワバタモロコの生息が確認されている。このため、町は、地域環境保全の意識を深めてもらおうと、広報「わのうち」4月号から、カワバタモロコの情報を連載する一方、条例案をまとめてきた。
木野隆之町長は「町民に環境保全の重要性を訴える良い機会にできれば。制定を機会にカワバタモロコだけでなく、自然環境保全に関する意識が高まることを期待する」と話している。【子林光和】12月6日朝刊