県は28日、一般会計で583億6300万円、特別・企業会計を合わせ599億1300万円の10月補正予算案を発表した。10月5日開会の県議会に提出する。厳しい経済状況を考慮し、6月補正に続いて雇用、金融対策など緊急性の高い事業に重点を置いた内容で、秋の補正としては99年以降最大規模。ただ、盛り込まれた53事業のうち、自公政権が09年度補正予算で創設した基金、交付金を財源としている事業が9割以上占めており、鳩山政権が凍結しないという前提の流動的な予算案となった。
県財政課は、鳩山政権が衆院選で批判していた国の6月補正予算をどこまで認めるかは県議会開会の10月上旬までは確定されないと判断。他県に比べ8月の知事選で予算計上が遅れているため、見切り発車した。鳩山政権は、見直し対象の財源でも執行した予算の撤回は求めない方針を示しており、財政課は「使った他県はいいが、使ってないところはだめということはないと思う」と期待感をのぞかせた。
当初予算分と6、10月補正予算を合計した額は、一般会計で1兆1712億3500万円(全年比10・6%増)。
各分野別では、雇用対策で14億800万円を計上し、計1670人の雇用創出事業を盛り込んだ。ホームヘルパー2級などの資格取得を条件にした福祉・介護施設での人材確保事業(50人)や、羽田空港でハンドリング業務を研修後、茨城空港に配置する事業(15人)など、研修と雇用が一体となったものが目立つ。中小企業への金融支援では、緊急経済対策融資枠を555億円から1305億円に拡大した。
新型インフルエンザ対策には、重症患者発生に備えた医療機関35カ所への人工呼吸器の設置、衛生研究所への検査機器の増設などに2億6300万円を計上した。
橋本昌知事は同日の定例会見で補正予算案について「交付金の扱いはまだ政府で正式に決定されておらず心配な面はあるが、少なくとも今年度分についてやめることはないと思っている」と述べた。【山崎理絵】
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【10月補正予算の主な新規事業】
<教育福祉>
■ドクターヘリ導入促進=3200万円
10年7月の運航開始に向け、基地病院と受入病院のヘリポートを新設
■民間保育所の低年齢児への保育体制緊急整備=7000万円
休職中の保育士150人を雇用し、3歳未満の幼児の個別指導計画を実施
■介護職員処遇改善・介護基盤緊急整備=19億6700万円
介護職員の賃金アップに取り組む事業者への助成と、介護施設の開設の支援
■生活支援ロボット開発支援=1億5700万円
県内で開発された生活支援ロボットを実用化し、県立医療大などに配置
■自殺対策緊急強化=1800万円
相談機関と労働団体、医療機関などが連携できるようネットワークを構築
■防犯パトロール=7600万円
警備会社に業務委託して計84人のパトロール人員を確保
■グリーンニューディール=19億2700万円
地球温暖化対策のため、カシマサッカースタジアムに太陽光発電システムを導入し、個人住宅への同システム設置の助成
<経済分野>
■空き店舗活用促進=1000万円
12商店街にコーディネーターを派遣し、空き店舗情報の提供
■企業立地促進=10億円
雇用の創出と経済回復のため、新規立地企業に工業団地の用地取得費10〜30%を補助
■耕作放棄地緊急総合対策=6500万円
農地の再生作業や土壌改良への助成や、耕作放棄地活用団体への支援
■耐性コイ生産体制緊急支援=800万円
霞ケ浦北浦小割式養殖漁協に対し、コイヘルペスウイルス(KHV)に強い耐性ゴイを育成するための施設導入を補助
■いばらきロケ映画活用=3000万円
水戸市の千波湖畔に映画「桜田門外ノ変」のオープンセット、展示館を設置
9月29日朝刊
Posted by jun at 2009年09月30日 13:34 in KHV関連, 内水面行政関連