◇藤井元理事長「さらに全国に輪を」−−「せっけん運動」から20年
全国唯一の環境生協「滋賀県環境生活協同組合」(事務局・安土町、藤井絢子理事長)が先月31日で解散し、新たにNPO(非営利組織)法人「碧(あお)いびわ湖」として生まれ変わった。琵琶湖の赤潮問題を機に県内で広まった「せっけん運動」から約20年。節目を迎えた藤井さんは「ほっと一息。若い世代にバトンタッチしたい」。碧いびわ湖の代表理事を務める村上悟さん(32)は「琵琶湖から下流に、そして全国に、環境活動の輪を広げていきたい」と抱負を語った。【安部拓輝】
富栄養化した琵琶湖で赤潮が大発生したのは77年。湖南地域を中心に有機リン合成洗剤を使わない「せっけん運動」を呼び掛け、活動は全県に拡大。食用廃油を粉せっけんにして再利用する活動を発展させながら、家庭排水を微生物で分解する合併浄化槽の普及を推進した。89年に全国初の環境生協として発足し、当時の組合員は3700人を超えた。NPO法人への転換を打ち出して以降は約1000人の組合員で運営している。
ただ、生協という制度の中で対象となるのは県内の組合員のみ。牛乳パックを再利用した紙製品やせっけんなどの販路を広げるには学校や企業との連携が課題だった。NPO法人化することでこの制約が解け、幅広い事業展開が可能になる。
碧いびわ湖は、環境生協の組合員を中心に116人が発起人として引き継ぐ。「買い物から社会を変えよう」という活動は既に、県内のキャンプ施設や小学校などに定着しつつある。今後のビジョンについて村上さんは「琵琶湖から発信したメッセージを淀川水系の市民団体とも共有し、共同購入の輪をつなげていきたい」と話している。
今後は商業施設やスーパーとタイアップしながら利用会員を募集する。商品購入などの問い合わせは事務局(0748・46・4551)。8月3日朝刊