◇自然保護団体と高校生、授業の一環
新宮市にある国の天然記念物「浮島の森」に、特定外来生物のブラックバスが生息していることが分かり、自然保護団体と新宮高校生らが18日、授業の一環でルアー釣りで駆除に乗り出した。【神門稔】
浮島の森の保存活動を続ける「熊野自然保護連絡会」副会長、瀧野秀二さんらが、初めてブラックバスを確認したのは昨春。浮島の森は、水質保全のため熊野川の水を導水管で引き込んでおり、一緒に紛れ込んだとみられる。その後の調査で、ブラックバスの食害でウシガエルの卵が減少したことが分かった。
同校講師も務める瀧野さんから、熊野の自然などについて学んでいる山田大貴さん(17)ら3年生5人がこの日、4、5時間目を利用し参加した。管理する市教委の許可を得て、ルアーやワームなどの疑似餌を使い約2時間半で5匹(15〜37センチ)を釣り上げた。
浮島の森は、海が退いて形成された沼に植物の遺物が積もり、泥炭マット状の浮遊体となった方形の小島。面積約5000平方メートルの島は、さまざまな草木が繁茂。テツホシダ、ヤマドリゼンマイなど寒暖両性植物が混生する。1927年に国の天然記念物に指定された。
瀧野さんは「100匹前後はいるのではないか。釣果は5匹と少なかったが、生殖齢に達した成魚もおり、繁殖防止にはなった。今後も続けたい」と話した。市教委は「ゲームフィッシングの対象魚として人気があるが、釣りを目的とした立ち入りは禁止している」としている。6月19日朝刊