2009年06月19日

アユモドキ:亀岡の保津川水系、生息数増へ救出 「ミニダム湖」に41匹移動/京都

 ◇希少野生動植物種
 国の天然記念物で国内希少野生動植物種にも指定されている亀岡市の保津川水系に生息するアユモドキの救出・移動作業がこのほど、同市内であった。産卵直前とみられ、関係者は産卵の手助けになり、生息数が増えることを願いながらにアユモドキを移動させた。

 作業があったのは今月6日午前8時から。救出場所付近では同日午前5時、田植えに必要な取水のためダム(ラバーダム)による川のせき止めが始まっていた。「ミニダム湖」をつくり出し、そこから田に水を引く。
 「不器用な生き物ですから」。アユモドキを調査研究している京都大大学院准教授の岩田明久さんが言う「不器用」さには産卵場所が限られることも含まれる。増水で川の水位が上昇して一時的に水につかるような場所などで産卵する。かつての淀川の河川敷の「わんど」も好みの場所だったという。
 川をせき止めて出現させるミニダム湖は人工的に川を増水させたようもの。周辺では普段は水のないところに水が広がり、産卵するアユモドキの好みの場所となり得る。田植えのための川のせき止めが、産卵時期と重なることが「ここでアユモドキが生き残れた理由の一つ」と、岩田さんはみている。
 一方で、ダムの下流にいるアユモドキはかっこうの産卵場所が近くにあってもダムをさかのぼれない。水流も細る。そこで、下流にいるアユモドキを捕まえて、ダムの上流に放す作業が行われる。府の事業で「亀岡市保津地域アユモドキ保全協議会」の農業団体、NPO法人などから約50人が参加した。ダムの稼働により水が減った下流からさらにポンプで水を吸い上げて、川底の石や川岸の石垣のすき間に手を差し込んではアユモドキを捕まえ、体長や重さを計測したうえで上流に放した。
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 約2時間で捕まえて移動させたのは41匹。体長は10センチ、11センチ台が多かった。昨年6月は約170匹を移動させた。同9月の調査で岩田さんは個体数を一昨年(07年)の4分の1の200匹余りと推定していた。今回が昨年の4分の1程度になったことについて、岩田さんは「減り方は昨年秋と変わらず、冬は無事に越せたようだ」と話す。ただ、昨年6月生まれの稚魚が同9月までの間にブラックバスなど外来魚に食べられたのが激減の理由とみられているが、今回も移動させたアユモドキには昨年6月生まれは見られなかった。【大西康裕、写真も】
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 ◇アユモドキ
 姿はアユに似ているが、ドジョウの仲間(コイ目ドジョウ科アユモドキ亜科)。口にヒゲがある。琵琶湖を含む淀川水系と岡山県の一部の河川でしか見られないとされるが、近年の淀川水系では亀岡市周辺(保津川水系)でだけ生息が確認されている。捕獲は法律で禁止されている。 6月18日朝刊

+Yahoo!ニュース-京都-毎日新聞

Posted by jun at 2009年06月19日 10:54 in ブラックバス問題, 魚&水棲生物

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