独立行政法人「水産総合研究センターさけますセンター」(札幌市)が来春から旭川市周辺の石狩川でサケの稚魚の大量放流を始めることになり、7日、市民を対象にした説明会が旭川市であった。
旭川市周辺の石狩川ではかつてサケが年間1万匹捕獲された時期もあったが、深川市に落差約7メートルの取水堰(せき)「花園頭首工」が完成した1964年以降は姿を消した。サケを呼び戻そうと地元の自然保護団体「大雪と石狩の自然を守る会」(寺島一男代表)が84年から毎年約5000匹の稚魚を放流。00年に花園頭首工に魚道が設置されると、03年に旭川で遡上(そじょう)が確認された。
今回の事業はセンターに守る会が協力して2015年度まで行われ、来春から3年間は毎年50万匹の稚魚を放流。成長して回帰、産卵する状況を継続的に調査し、その結果を踏まえて、4年目以降も放流を続け資源回復を目指す。
説明会では、札幌市の豊平川での取り組みや事前の水温観測調査の結果などが紹介された。寺島代表は「50万匹単位で放流されれば数千匹のサケが戻り、半世紀ぶりに市民がサケの大群を見ることができる。サケの回復を中心に川の生態系と物質循環を取り戻したい」と大量放流に期待している。【横田信行】12月8日朝刊