2008年11月13日

動植物放流・移植:市民ら「生態系に影響」 在来種が減る恐れも/新潟

 ◇「事前に十分調査を」
 自然保護や環境教育の一環として、県内でも盛んに行われている動植物の放流・移植。ところが、本来の生態系を破壊する恐れもあるとして、慎重な活動を求める動きが出始めている。環境保護グループは「事前に十分調査して」と呼びかけているものの、徹底には時間がかかりそうだ。【渡辺暢】

 今年8月16日、三条市・五十嵐川で予定されていたニシキゴイ稚魚の放流イベントの中止が発表された。開催2週間前。同市と市民グループが共催して、新潟豪雨からの復興をPRするはずだった。中止の理由について、同市地域経営課は「県や市民から『生態系に影響がある』という意見があった」と話す。
 県水産課の担当者は「ニシキゴイ自体が自然のものとは言えず、放流には懸念があるとお願いした」と説明する。同課によると、07年に行われた稚魚の放流事業は判明しているだけで30件以上。今年は9月に「全国豊かな海づくり大会」があり、放流はさらに増えたことが予想される。
 多くは児童らによるサケの稚魚放流体験のため環境への影響は少ないとみられる。ただ、中には明らかに従来の生態系には生息しない魚を放流するイベントがあり、県が魚種の変更を提案することが毎年1、2件あるという。
 自然保護グループ「県自然・環境保全連絡協議会」などは6月、行政が主催する放流・移植事業では、生態系を事前に十分調べることを県に要請した。外来種を持ち込むことで、在来の動植物が減る恐れがあるためだ。諸橋潔会長は「善意に基づくものでも、生態系に影響を与えることがある」という。しかし、民間が主催する放流・植樹イベントは複数あり、そのすべてを県が把握しているわけではない。また、「そのようなイベントが行われるとしても、はたして県に止める権限があるのか」(県環境企画課・中野雅夫課長)という問題も残っている。11月12日朝刊

+Yahoo!ニュース-新潟-毎日新聞

Posted by jun at 2008年11月13日 13:19 in 外来生物問題, 魚&水棲生物, 内水面行政関連

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