2008年11月04日

人為的に放された? 天神崎のビオトープにザリガニ(和歌山)

 田辺市と天神崎の自然を大切にする会が整備した同市天神崎にあるビオトープで、外来生物法で要注意外来生物に指定されているアメリカザリガニの繁殖が確認された。同市本宮町「皆地いきものふれあいの里」にある湿地「ふけ田」ではザリガニが繁殖して在来の水生生物に打撃を与えている。同会専務理事の玉井済夫さん(69)は「人為的に放された可能性が高い。ふけ田の二の舞いは防ぎたい」と心配している。

 10月28日午前、観察会の指導で訪れた同会関係者が水生動物を採集中、海に近い溝と水場で数十匹を見つけた。体長10センチほどの成体から生まれたばかりの2センチ未満の幼体までさまざま。同日午後、同会理事らがビオトープ全体で確認作業を行い、海側の水場や溝に広がっていることが分かった。上流の水場やため池では確認されなかった。
 玉井さんによると、昨年まではまったく見あたらず、今年1月に10センチほどの成体を1匹確認、駆除したという。地形的に自然に移入したとは考えにくく、何者かが持ち込んだとみている。「一度入ったものを撲滅するのは難しいが、何とか知恵を絞って在来生物を守りたい」と対策に苦慮している。
 同ビオトープは、田辺市と同会が買い取った県立自然公園内の水田跡など約5000平方メートルを野生の動植物が生息できる昔の姿に戻そうと、2004年までに整備した。陸地の形状が入り組んでおり、生物にとって格好のすみかになっている。いまでは野草のハンゲショウ、ミズオオバコが群生、多くのトンボが飛び交い、ゲンゴロウの仲間やカスミサンショウウオなどの姿も頻繁に見られる。観察会には県内外から多くの人が訪れている。
■アメリカザリガニ
 北アメリカ南部原産。体長12センチほどになる。日本へは80年ほど前、ウシガエルの餌として神奈川県に導入されたのが最初と言われている。食材やペット、教材などとして全国に広がり定着したと考えられている。さまざまな小動物を捕食したり、水草を切断したりして水生生物に影響を与えている。

+Yahoo!ニュース-和歌山-紀伊民報

Posted by jun at 2008年11月04日 12:07 in 外来生物問題, 自然環境関連

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