琵琶湖の「厄介者」になっている水草を、バイオ燃料の原料に利用できないか−。こんな研究に、滋賀県東北部工業技術センター(長浜市)が取り組み、水草の成分からブドウ糖を取り出してごく微量のエタノールを生成する実験に成功した。同センターは「地域で未利用のバイオマス資源になる可能性が示唆された」としている。
同センターの松本正専門員(49)が、琵琶湖に異常繁茂し、刈り取り後は大半が廃棄されている水草に着目。昨年6月から研究を進めている。
水草にはセルロースという成分が含まれ、酵素を使って分解するとブドウ糖などの糖類を得られる。松本専門員はオオカナダモで実験したところ、乾燥させた水草20グラムから3・6グラムのブドウ糖ができた。清酒酵母で47日間にわたって培養したところ、0・6%程度のごく微量のエタノールが生成できた。
ただ、エタノールの濃度は低く、実用化のレベルには及ばない。このため、水草を効率的に分解するための酵素や微生物、前処理の検討などが今後の課題になるという。松本専門員は「実用化に向けさらに研究を進めたい」としている。