環境省のレッドデータブックで準絶滅危惧(きぐ)種に指定され、四国南部などに生息する汽水魚「アカメ」(アカメ科)の性転換を確認した愛媛大学南予水産研究センター(愛媛県愛南町)の三浦猛教授(45)=生殖生理学=らが、性転換の実態をさらに追究するため、5年目になる追跡調査を始めた。
高知県の四万十川や九州東部の汽水域に生息するアカメの個体数は少なく、生態は未解明の部分が多い。
4年前、アカメを飼育する淡水魚の水族館「おさかな館」=松野町、津村英志館長(41)=と共同研究を始め、18匹のアカメに雌雄を識別するためのマイクロチップを埋め込んだ。
昨年、卵巣の成熟を促すホルモン投与などを行い生殖腺の一部を採取。光学顕微鏡で調べたところ、オスだった1匹がメスに性転換しているのを確認した。同一個体が雌雄の両生殖巣などを備え、性転換する魚種は、ハタやベラなどが知られているがアカメでは確認されていなかった。
今年はホルモン投与などを行わず、性別を確認できなかった3匹と、残りのオス10匹の追跡調査を重点に行い、卵巣の成熟度などを確認する。研究センターの研究員や大学生、館員らが、体長や体重を計測などした後、生殖腺の一部や血液を採取。研究センターに持ち帰り、確認作業を行う。
三浦教授は「ストレスの多い水族館でのアカメの飼育には限界があり、自然環境に近い研究センター(の海)などで研究継続を考えている」と話していた。
Posted by jun at 2008年07月03日 13:13 in 魚&水棲生物