環境省の絶滅危惧(きぐ)種に指定されるイタセンパラなど淀川に生息する在来魚の生息環境を守るため、国土交通省淀川河川事務所は21日、淀川河川敷の水たまり「城北ワンド群」(大阪市旭区)で、ポンプを使った人工的な水流と浅場を作る実験を始める。こうした環境づくりの実験は全国でも珍しいという。
城北ワンド群では在来魚を食べるブラックバスやブルーギルの勢力が強く、平成18年からイタセンパラの稚魚が確認されていない。一部ワンドの干し上げ調査では、外来魚が9割を占めるなど危機的状況にあることが判明している。
実験は、菅原城北大橋近くの4カ所のワンドを対象に実施する。最下流のワンドからさらに下流のワンドに工事用ポンプ2基で強制的に水を排出、上流のワンドから水路でつながる4カ所のワンドに水流を作り出し、全体の水位を通常より70〜50センチほど下げる。
人工的に水位を下げることで浅場が拡大し、在来魚の稚魚が大型の外来魚から身を守りやすくなるほか、浅場に産卵するブラックバスなどの卵が干上がる可能性もあるという。
試験期間は6月10日までの約2カ月。同事務所は「観察を続けながら、在来魚と外来魚への影響を調べたい」としている。