2008年04月01日

霞ケ浦導水事業:那珂川取水口工事、中止申し立て−−地裁に地元漁協/茨城

 ◇「生態系に影響」
 国土交通省が進める霞ケ浦導水事業に反対する那珂川漁協、那珂川第一漁協、緒川漁協と栃木県の那珂川漁協連合会は27日、那珂川に建設する取水口(水戸市)の工事中止の仮処分を水戸地裁に申し立てた。4者は那珂川に漁業権を持ち、「生態系に深刻な影響が出る」としている。【若井耕司】

 同事業は、霞ケ浦の水質浄化や用水確保などを目的に、那珂川、桜川、霞ケ浦、利根川を地下トンネルで結ぶ。那珂川取水口は取水能力が毎秒15トンで、事業費約10億円を投じ、4月4日着工、2年後に完成する計画。
 申立書などによると漁協側は、(1)取水口が出来ると那珂川に生息するアユやウグイが迷い込む恐れが高い(2)取水による那珂川の水量減少で川を下る仔アユに悪影響を与える(3)取水のろ過が不十分で、外来生物が那珂川に流入、生態系が崩れる――などと訴えている。
 国交省は07年9月、「実物大の施設を作り、効果を確認しながら合意形成をしたい」として取水口建設と試験的取水開始計画を通告。今年2月には取水口の影響を検討する外部識者による委員会を設置した。
 これに対し漁協側は「強制着工」と反発。申し立てを済ませた那珂川漁協の君島恭一組合長は、独自に外部委員会を作り科学的に検証する方針を示した。
 霞ケ浦導水工事事務所の佐伯良知事業対策官は「(申し立てについて)コメントすることはない。考え方を理解いただけるよう、今後も説明していく」と話している。
 ◇旧県庁前で抗議集会
 那珂川漁協など4者は水戸地裁への申し立て前に、旧県庁前広場に200人を超える関係者を集め、意思統一集会を開いた。その後、裁判所周辺をパレード、那珂川には抗議の意思を示し約30隻の漁船を繰り出した。
 集会で那珂川漁協の君島恭一組合長は「国交省の横暴を止め、先祖から受け継いだ清流と漁業権を守る」とあいさつ。4者代表らは国交省の霞ケ浦導水那珂機場を訪れ、冬柴鉄三国交相らに宛てた「司法の判断を待つまでもなく建設中止を」とする要望書を提出した。 3月28日朝刊

+Yahoo!ニュース-茨城-毎日新聞

Posted by jun at 2008年04月01日 09:18 in 内水面行政関連

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