◇“超緊縮”影響も 県、予算化せず
営巣地での樹木被害や琵琶湖の漁業被害などが問題となっているカワウについて、県は従来の銃器による駆除を来年度は予算化しない方針を決めた。カワウの生息数の大幅減につながっていないため。来年度の駆除・被害対策は、花火による追い払いや防鳥糸、延縄や置針などを使った方法が主体となる見込みで、背景には財政構造改革の“超緊縮予算”の影響もあるとみられる。【服部正法】
主な銃器駆除は、県漁連が主体のカワウの営巣地の竹生島(長浜市)と伊崎半島(近江八幡市)での駆除と、各市町による飛来地での駆除で、いずれも県の補助事業。営巣地での事業が04年度にスタートしたことで、ピークの06年度には約1万8000羽を、今年度も約1万3000羽(集計中)を処理した。
しかし、カワウの推定生息数は最近3年間は3万5000羽(春季)程度で大きな変動は見られず、県水産課は「銃器駆除で水産被害の軽減に一定効果が見られたが、さらに大きな被害軽減には、つながらない」と判断。補助を取り止め、県漁連の営巣地での銃器駆除は中止される見通しになった。
県は、来年度から3年間で毎年140億〜160億円の事業費削減などを掲げた財政構造改革プログラムを策定しており、今月発表した来年度当初予算の歳出見積要求額では、水産課を含む農政水産部は部局別で最も低い前年度当初予算比約25%減に。このため、カワウの銃器駆除費も影響を受けたとみられる。
同課は「県外からの飛来もあり、滋賀県だけの取り組みでは限界がある。県をまたいだ広域的な駆除への支援を国に要求していく」としている。 1月27日朝刊