宮城県大崎市は7日までに、同市古川北部にある化女沼(けじょぬま)について、水鳥の生息に重要な湿地を国際的に保全するラムサール条約の登録を目指す方針を固めた。環境省東北地方環境事務所も強く後押しする意向で、今年10月に韓国で開催される条約締約国会議への申請を視野に、手続きを急ぐ。
大崎市には2005年秋に条約登録された蕪栗沼があり、化女沼の指定が実現すれば2カ所の登録地を抱えることになる。同市は「環境保全に積極的に取り組む姿勢を国内外にアピールする絶好のチャンス。コメを中心とする農産物販売や観光客誘致につなげたい」と意気込む。
登録には9つある国際基準の1つを満たすと同時に、鳥獣保護法など国の法律により自然環境の保全が図られることと、地元住民の賛同が必要となる。
登録湿地の国際基準のうち、化女沼は(1)定期的に2万羽以上の水鳥を支える(2)日本に渡ってくる水鳥の個体群の1%以上を定期的に支える―のいずれかを満たす見通し。特に(2)については、日本に飛来する約3000羽のヒシクイが化女沼を国内唯一の越冬地としていることが強みだ。
化女沼周辺は現在、県の鳥獣保護区になっているが、登録にはさらに規制が厳しい特別保護区の指定が必要。東北地方環境事務所は県と調整の上、地元の理解を得ながら手続きを進める考え。
申請に不可欠な地元の賛同についても、沼周辺の宮沢、長岡、清滝の三地区の「まちづくり協議会」が、登録を要望する署名運動を展開し、手続きを加速させることを検討。条約に関する勉強会も計画していることから、問題はないとみられる。
化女沼は仙台藩が水源として活用した自然湖を、県が治水を主目的としたダムとして整備し、1995年に完成。湛水(たんすい)面積は約65ヘクタールで、毎冬1万―2万羽の渡り鳥が飛来する。
Posted by jun at 2008年01月08日 11:23 in 内水面行政関連