登山客の増加に伴って裸地化したことにより、官民一体となって緑の復元作業が進められている鳥取県の大山(1729メートル)頂上付近で、本来は自生していないイネ科の外来植物が繁殖、“復元”を脅かすと関係者が危機感を募らせている。
大山は、昭和40年代以降の登山者の急増で頂上一帯約5000平方メートルに自生していたイネ科のヒゲノガリヤスなどの高山性植物が踏み荒らされた。60年ごろにはほぼ裸地化し、地肌がむきだしになった。このため、地元大山町や登山団体など32団体で「大山の頂上を保護する会」(会長=山口隆之・大山町長)を結成、登山時に苗木と、雨などによる浸食溝を埋める小石を頂上まで運び上げる「一木一石運動」を地道に展開している。
復元作業は、荒廃した地肌にコモ(むしろ)をかぶせ、自生していたヒゲノガリヤスを株分けして植栽する形でスタート。しかし、自然由来のほか、ふもとから持参したコモに外来植物の種子が付着、それが発芽して繁殖を続けた可能性が高いとみられ、同会会員で環境省の自然公園指導員、久保昌之さん(53)=岡山県津山市=が繁殖地を調べたところ、平成2、3年ごろコモ伏せをした場所に外来種が集中していることがわかった。
外来種は、いずれもイネ科のオニウシノケグサやハルガヤ、カモガヤの3種が目立ち、現在、復元した緑の2〜3%を占めるまでに至っているという。
環境省米子自然環境事務所の柴田泰邦所長は「外来植物は(大山の)環境保全上問題なので、今後(コモとの関係を)詳しく調べたい」と話している。
Posted by jun at 2007年09月10日 12:31 in 自然環境関連