◇改革実行に不退転の決意
9月県議会が18日開会し、嘉田由紀子知事は所信表明演説で、来年度に約400億円の収支不足となる見込みを明らかにし、「極めて厳しく、非常事態というべき状態」と述べ、県財政の“非常事態宣言”をした。
嘉田知事は来年度から10年度までの3年間の収支見通しについて▽来年度に約400億円▽09年度に約460億円▽10年度に約450億円――それぞれ収支不足が見込まれると説明。そして「このまま何も手立てを講じない場合は、財政再建団体への転落が現実のものとなる状況」と述べた。さらに、財政調整基金などの基金が底を付き、県債の発行額も限られ、これまでと同様の対応は困難との認識を示した。
県の各部局では、来年度予算編成と、来年度から3年間の新たな財政構造改革プログラムの実行に向け、支出削減対策を検討中。大幅な予算切り詰めを疑問視する声もあるが、嘉田知事は今後、県民向けの対話集会などで理解を得たい考えで、「改革に後ろ向きになることなく、プラス思考で不退転の決意で臨む覚悟だ」と決意を述べた。
また、計1000億円以上の債務を抱える「県造林公社」「びわ湖造林公社」の抜本改革について、嘉田知事は「関係機関と協議を進めている。結果によっては関係者や県民にご負担をおかけすることもあると認識している」と述べた。
10月末が建設を進めるか否かの地元合意の期限となる新幹線新駅(栗東市)については「関係者の合意による解決に向けて精いっぱい努力する」とした。
一方、琵琶湖・淀川の河川政策については、国直轄の大戸川ダム(大津市)について「凍結」から一転、「穴あき」型式による建設を打ち出すなどした先月の国の河川整備計画原案に言及。「国の詳細な内容を聞き、住民の意見もうかがい、県と琵琶湖の未来にとって誤りのない方向での方針をまとめたい」と述べるにとどまった。【服部正法、蒔田備憲】 9月19日朝刊