【愛知県】「生きた化石」と呼ばれる国特別天然記念物のオオサンショウウオについて、瀬戸市北部を流れる蛇ケ洞川と支流での3回目の生息調査が終わった。雄とみられる7匹が確認されたが、下流部には多くの泥が堆積(たいせき)し、生息環境が良くないことも判明。調査委員長で、「日本ハンザキ研究所」(兵庫県朝来市)所長の栃本武良さん(66)は「今はかろうじて生きている状態。親はともかく、卵や子どもは新鮮な酸素がないと生きられない。環境改善が必要だ」と話している。
調査は25日から27日深夜にかけて、地元住民による「瀬戸サンショウウオを愛する会」と東山動物園職員ら約20人が実施。夜は川を約5キロにわたって歩き、昼は人工巣穴を観察。今回の7匹はいずれも雄とみられ、以前確認されたものだった。
蛇ケ洞川の下流には採土場があり、山の木が伐採されているため土砂が直接川に流れ込んでいることも、今回の調査で分かった。細かい泥が岩を覆うことで藻が生えず、生物が生きるには厳しい環境だという。
こうした泥の堆積地を乗り越え、庄内川から蛇ケ洞川へ約1キロ余を歩いてきた1匹も初めて確認。市担当者によると、「より良い環境を求めて移動してきたのではないか」という。
オオサンショウウオの生態は多くが謎に包まれており、寿命なども不明。調査は本年度中にあと2回行われる予定だが、栃本さんは「データを積み重ねれば、保護対策に活用できる。今後も市が継続して調査してほしい」と話していた。 (今村節)
Posted by jun at 2007年08月30日 11:07 in 魚&水棲生物, 自然環境関連