【岐阜県】高山市と長野県松本市の境にある乗鞍岳(3、026メートル)で、外来植物のセイヨウタンポポやオオハンゴンソウの繁殖が進んでいる。在来の高山植物の生息地を奪うほどの繁殖力があり、生態系の破壊を懸念する環境省や自然保護団体などが、除去作業に力を入れている。
高山市と乗鞍岳の事業者などでつくる「乗鞍美化の会」は10日、畳平周辺でセイヨウタンポポとオオハンゴンソウの除去をした。ボランティア10人を含め、同省や県高山土木事務所などから計26人が参加した。
畳平にある乗鞍本宮で結婚式を挙げたという同市下岡本町の無職上堤孝淑さん(74)は「乗鞍は思い出の場所。いつまでも変わらぬ姿であってほしい」と参加。この日は、強い雨風の中、全体でセイヨウタンポポ2300株を掘り起こした。12日にはオオハンゴンソウの除去をする。
同会は2004年に乗鞍の植生を調査し、乗鞍スカイライン終点の畳平周辺に約1500株のセイヨウタンポポを確認。以降、毎年、除去をしている。セイヨウタンポポは畳平周辺、オオハンゴンソウはスカイライン起点の平湯峠周辺に多く繁殖しているという。
28日には環境省が小学3年−中学3年生を対象に、オオハンゴンソウの除去を学ぶ体験教室を、長野県松本市安曇の乗鞍高原自然保護センターで開く。高山市清見町の木工職人養成所「森林たくみ塾」=電0577(68)2300=が運営し、専門家から外来種の問題点を聞き、除去作業を体験するといい、参加者を募っている。
環境省自然公園指導員の上平尚さん(66)は「外来種は人の服や靴、車のタイヤなどに種が付いて持ち込まれるようだ。繁殖すると、在来種との交雑も増え、乗鞍本来の高山帯の自然景観を損ねる可能性がある」と指摘している。
(田中綾音、南拡大朗)
Posted by jun at 2007年07月13日 10:13 in 自然環境関連