2007年07月05日

外来のカエル繁殖 生態系に影響大(和歌山)

 田辺南部海岸県立自然公園に指定された、田辺市新庄町鳥ノ巣のため池2カ所で、環境省の要注意外来生物になっているアフリカツメガエル(ピパ科)が繁殖しているのを、白浜町の写真家、内山りゅうさん(44)が見つけた。その数は数万匹とみられ、県内で初確認となる。日本爬虫両生類学会会長の松井正文・京都大学大学院教授(57)は「自然界での確認は全国的にも珍しい。水生の小型動物を食べてしまい、生態系に大きな影響を与える可能性がある」と警告している。

 アフリカツメガエルは、アフリカ中南部が原産地で一生を水中で過ごす。ホルモンを注射すればほぼ1年中繁殖するため、発生学の分野で実験動物として用いられている。実験室では無加温で飼育されており、日本の気候に適応できるという。熱帯魚の餌やペットとしても一般に出回っている。
 内山さんは6月28日、撮影のため、これらの池周辺を訪れた。池の水中を見ていると見慣れないオタマジャクシがいるのに気付いたという。目が離れていて2本の触角が生えていることからアフリカツメガエルのオタマジャクシであることを確認した。ふ化したばかりのものから、後ろ脚が出てカエルに変わりかけているものまで大きさもさまざま。越冬して自然繁殖した可能性が高いという。
 連絡を受けた県自然環境研究会メンバーの玉井済夫さん(68)=田辺市湊=らも2日後に現地を訪れ、オタマジャクシと成体ガエルを確認した。玉井さんは「一生を水中で過ごすため、自然にきたり運ばれてきたりしたとは考えにくく、人為的に放された可能性が高い。県立自然公園内で外来生物が繁殖していることは憂慮すべきこと。今後、学会や環境省と相談しながら対策を考えたい」と話している。
 松井教授は「これまで千葉県や静岡県の野外で確認されたという報告があった。両生類に感染するツボカビ病の『運び屋』になることもあり、こういった事例が報告されれば、今後、外来生物法などの規制対象になる可能性がある」とみている。
 環境省外来生物対策室によると、アフリカツメガエルは特定外来生物に指定されていないが、要注意外来生物として取り扱いについては注意するよう呼び掛けている。自然界での確認は数例あるが、現在、被害や繁殖状況などを調べている段階で詳しいことは分かっていない。

+Yahoo!ニュース-和歌山-紀伊民報

Posted by jun at 2007年07月05日 09:56 in 魚&水棲生物, 自然環境関連

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