琵琶湖の自然が抱える問題を明らかにして解決策を探る「湖岸生態系保全・修復研究会」が29日、大津市のピアザ淡海であり、水草問題について第一線の研究者が現状と課題を報告した。
県琵琶湖環境科学研究センターが本年度から3カ年計画で取り組んでいるプロジェクト「湖岸生態系の保全・修復および管理に関する研究」の一環。研究会はこの日が初回で、1994年の大渇水をきっかけに急増した水草の問題に焦点を合わせた。
南湖の藻の増加は、大渇水で湖底まで日光が届くようになったことが一因とされる。滋賀県立大の浜端悦治准教授は、藻の増加で水の透明度が上がり、リンや窒素の値も改善されたことを報告し、「健全な湖水には水草が欠かせない」とした。
県立琵琶湖博物館の芳賀裕樹主任学芸員は、光の条件を考えれば94年以前にも水草は繁茂できたはずだと指摘、「水位低下だけでは水草増加は説明できない」とした。また増えすぎた理由として、湖水や底質の富栄養化のほか、昔のように農家が肥料として刈り取らなくなったことも遠因の可能性があるとした。