2006年12月28日

江戸川区:一之江境川親水公園と周辺、景観地区に都計決定 住宅市街地で/東京

 ◇全国的に珍しい住宅市街地で
 江戸川区は、一之江境川親水公園(一之江1など)と沿線地域約18万平方メートルを景観法の「景観地区」として都市計画決定した。地区計画と合わせ、緑と水辺の環境と調和した街づくりや屋外広告規制をする方針。住宅市街地の景観地区決定は全国的にも珍しいという。

 区は96年、どぶ川だった一之江境川の両岸を全長3・2キロにわたって整備した。「野の小川」をめざし、約400メートル離れたポンプ場から近接する新中川の自然水を取水し流し、川と水辺を魚、昆虫、水生植物が生息できる環境にした。水遊びを楽しめる広場も3カ所ある。周辺には今でも畑が多く残り、屋敷林を残す昔ながらの農家や寺、神社などもあり「宅地化が進む60年代ごろまで区内はこんなふうだったという景観」(区都市計画課)という。
 区は昨年8月、地域の人ら計64人でつくる「沿線景観まちづくり懇談会」を設置。フィールドワークやまちづくりの目標などを協議して都市計画案をまとめ、今月20日に区都市計画審議会に答申していた。
 景観地区では、主に建物の外壁の色が奇抜にならないよう色合いによって色調合の彩度を規制し、高さは10〜16メートルまでに制限する。また地区計画によって、屋根の形状を昔ながらの日本民家風の「こう配屋根」にしたり、周囲と形状や色、設置場所などが調和しない屋外広告物を規制する。
 市街地の都市計画は、一般的に規制に対する地権者や地元の同意が得にくいが、同地域では町会や1200人の地権者の多くの足並みがそろった。また、景観法による景観地区はこれまで歴史的街並みや景勝地などの自然環境の保全が中心で、同課は「既成市街地ではおそらく全国で初めて」と話している。【窪田千代】 12月28日朝刊

+Yahoo!ニュース-東京-毎日新聞

Posted by jun at 2006年12月28日 11:11 in 自然環境関連, 内水面行政関連

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