関東地方に咲くタンポポの4割が、遺伝子が全く同じクローンであることが、農業環境技術研究所(茨城県つくば市)などの研究グループの調べでわかった。
クローンはカントウタンポポなどの在来種と外来種のセイヨウタンポポの雑種。かつては在来種を脅かすと言われたセイヨウタンポポが、雑種となって生き残りを図ったといえる。
研究グループは、環境省が実施した2001年の「身近な生きもの調査」で集めたタンポポのタネのうち、サンプル数が約370個と多かった関東1都6県のタネを培養して調べた。
咲いた花などの遺伝子を分析したところ、造成地などに咲くセイヨウタンポポとの雑種が6割で、その7割近くが同じ遺伝子を持つクローンと判明した。主に林の入り口などで咲く在来種は4割だった。
(読売新聞)