2006年03月26日

伊豆沼の温泉許可 宮城県「排水影響理由にならず」

 国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約に登録されている伊豆沼(栗原、登米市)のほとりで計画中の温泉施設について、宮城県は24日、温泉掘削を許可した。掘削をめぐっては、自然保護団体や地域住民が「温泉排水が沼の環境を破壊する」として、掘削の不許可を求めていた。

 施設の建設予定地は沼から道路を隔てた地点で、鳥獣特別保護区のすぐ外側。栗原市若柳の男性が2005年12月、県に掘削許可を申請した。計画によると、施設は宿泊可能で、一日平均の利用者を約60人と見込んでいる。

 温泉法では、地盤沈下や有毒ガス噴出など、掘削で「公益の侵害」が予想される場合は不許可となる。県薬務課は「温泉排水による環境汚染の恐れは、不許可理由にならない。現行の法体系では、許可が妥当」と説明している。

 温泉排水量に基づいた県の水質予測では、塩素などの濃度に大きな変化はなかった。県環境対策課は「泉質が周辺の農業用水や生態系に悪影響を与える場合は、十分な排水対策を求めていく」と話している。
(河北新報)

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Posted by DODGE at 2006年03月26日 15:25 in 自然環境関連

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