琵琶湖でリリースが禁止に? パート3
 このbasswaveのトップニュースにも掲載されましたが、すでに滋賀県には1万2000件を超えるパブリックコメントが寄せられているようです。おそらく、県の条例要綱案に対してこれほどの意見が寄せられることは稀なはずですから、道義的に考えれば滋賀県も強硬に条例要綱案を押し通すことはできないと思うのですが……。
 私たちバスアングラーの意見が、どこまで行政に届くのか。これまで例がないだけに、しっかりと事のなりゆきを見守りたいものです。
 なお、滋賀県では7月18日までパブリックコメントを受け付けています。ぜひ、みなさんの真摯な意見を送っていただきたいと思います。

 それにしても、今回の行政側の対応には少々残念な点がありました。県に寄せられたパブリックコメントの件数が多かったため、県はHP上に中間状況を発表しています。中間状況の発表自体はありがたいのですが、この中に「琵琶湖の現状(魚類)」として、次のような文が記されていました。
 「オオクチバスやブルーギル、コカナダモ等の外来の動植物種の侵入により、琵琶湖固有種を含む在来生物種の中には、魚類ではワタカやアブラヒガイ等8種が、水草ではサンネンモが絶滅危惧種とされるなど、個体数が激減し、絶滅が危惧されているものも生じています。」

 バスフィッシングをしない、あるいは琵琶湖に興味のない一般の人がこの文章を読んだらどう思うでしょうか。この文章では、あたかも外来の生物だけが在来生物に悪影響を与えているように感じると思います。


自然の湖岸を壊してコンクリートで固めた護岸。
大型ホテル誘致のための埋め立て事業。
周辺道路の工事による泥の流入。
漁具や職漁船の発達による乱獲。
浚渫による湖底の破壊。
周辺地域から流入する家庭排水や化学肥料、農薬。
かつて夏期に行なわれていた藻苅り船による水草の除去。
 ……これらは、在来の生物にどのような影響を与えたのでしょうか。こういった行政の行ないを無視して、外来生物だけを悪者にするのはあまりに卑怯ではないでしょうか。

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