琵琶湖でリリースが禁止に? パート2

 

 

 外来魚の再放流禁止を盛り込んだ滋賀県の条例要綱案に関しては、多くの人々からコメントが寄せられているようです。私もパブリックコメントを送りましたが、みなさんはどのようにお考えでしょうか。

 滋賀県では7月18日までパブリックコメントを受け付けています。私たちの行動が問われるのは今です。ぜひ、みなさんご自身の真摯な意見を寄せていただきたいと思います。

 

 実は先日、バスフィッシング雑誌Basserの取材で琵琶湖を訪れました。この日はバイブレーションプラグの取材で、みなさんお馴染みの加藤誠司さんと同船。加藤さんはバイブレーションプラグで50cmクラスの見事なバスをキャッチしてくれました。
 ちなみに、この記事は7月26日発売のBasser9月号に掲載されますのでお楽しみに。

 当然のように、この取材の際の加藤さんとの会話には、例の条例要綱案の話もでました。多くの方がご存じのように、加藤さんご自身もこの条例要綱案に反対するため、さまざまな行動を起こしています。

 私たちはバスフィッシング関連の仕事をしていますから、どうしても“バス擁護論”にように受け取られてしまいます。ですが、現状の琵琶湖を見ていると、外来魚のリリース禁止にはどうしても納得できません。在来種減少の要因を外来魚だけに押しつけているのではないか……どうしてもそのようにしか思えないのです。

 たとえば、琵琶湖へ向かう途中では、堅田駅近くの内湖が整備されている光景を目の当たりにしました。
琵琶湖周辺の内湖が琵琶湖の環境保全に重要な役割を果たしていることは周知の事実です。琵琶湖水系の浄化、そして多くの小魚の繁殖地として重要だといわれている内湖。滋賀県は税金を使って外来魚の駆除をしている一方で、こういった内湖の破壊を認めているわけです。

 環境を守るための条例、たとえばヨシ群落保全条例を作ったり、ヨシの再生に力を入れるのは悪いことではありません。ですが、「なぜヨシ群落が減少したのか」ということには触れられていないケースがほとんどです。また、この条例ではヨシ群落保全区域というものが指定されていて、指定されていない場所は保全の対象にはなっていません。フィールドを自分の目で見ているアングラーにとっては首を傾げたくなる光景も多いと思うのです。本当に環境のことを考え、そのうえでヨシが重要だと考えるなら、琵琶湖と内湖の全域でアシを保護すべきだと思うのですが……。

 さらに私は、奇妙な光景を目の当たりにしました。
それは、琵琶湖北部で大量に浮いていたコアユです。水面をフラフラと泳いでいたり、すでに死んでいたりしていたこの大量のコアユは、体表の一部がただれた状態になっていました。きちんと確認したわけではありませんが、これはおそらく冷水病ではないでしょうか。
 実はこの冷水病に関して、これまでの行政の対応が疑問視されているそうです。残念ながら私はこの冷水病に関しては詳しくないので、この件に関しては詳しい方のお話を近々伺って、当サイトにレポートを掲載する予定です。

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